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天下りのあっせん 政府は全容を解明し対策講じよ

2017年01月25日
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法を順守すべき国家公務員が、退職後の生活のために違法行為に手を染めていたことが明らかになった。

 

文部科学省による組織的な天下りのあっせん問題である。政府の再就職等監視委員会は、職員らの再就職あっせん行為10件が国家公務員法違反に当たると認定した。あっせんに直接関与した前任の前川喜平文科事務次官を含む7人が停職などの懲戒処分を受けたのは当然といえる。

 

公明党行政改革推進本部の魚住裕一郎本部長(党参院会長)は23日の党の会合で、「天下り事案の発覚は遺憾であり、とんでもない」と厳しく指摘した。多くの国民は同じ気持ちだろう。

 

監視委の調査では、職員のOBが文科省と大学の仲介役となり、脱法的に人材をあっせんする仕組みも判明した。

 

国家公務員法は、各府省による公務員の再就職あっせんや、利害関係のある企業・団体に対する在職中の求職活動を禁じているが、OBの関与は想定しておらず、明確な形では禁じていない。しかし、監視委は同法の趣旨に鑑みて、OBが関与した事案を不適切な内容だと判断した。妥当な見解である。

 

あっせん行為の全容解明へ、文科省は監視委の指示に基づいて調査班を設置した。近く現役職員やOBらへの調査を開始し、3月末までに結果を報告するという。

 

気になるのは、先に行われた監視委の調査で、OBが虚偽の説明をして隠蔽工作を行っていた点だ。文科省の調査班は、こうした悪質な行為を見逃さないよう、監視委と連携を強くして臨むべきだ。

 

政府は、他の省庁に関しても文科省と同様のあっせん行為がなかったか実態調査を行うとしている。徹底してウミを出し切ってもらいたい。そうでなければ国民の不信感は取り除けない。

 

省庁と業界のなれ合いは、行政の公平性をゆがめ、税金の無駄遣いや談合など不正行為の温床となりかねない。今回のケースでいえば、文科省と大学のいびつな関係は学問の自由を保障する大学の自治を脅かす可能性がある。

 

調査と並行して職員に法令順守の意識改革を徹底し、業界に対して毅然とした態度を取ることも重要だ。

 

公明新聞:2017年1月25日(水)付



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