• Twitter
  • Facebook
  • Youtube

利用しやすい行政訴訟に

2005年08月22日
このエントリーをはてなブックマークに追加
LINEで送る

訴えの対象を行政計画や行政指導にも

 

原告勝訴なら行政が弁護士料を負担

 

継続的な改革へ新たな審議会設置を

 

公明党の司法制度改革プロジェクトチームの魚住裕一郎座長と法務部会の荒木清寛部会長(ともに参院議員)は21日、法務省で司法制度改革推進本部(本部長=小泉純一郎首相)の森山真弓副本部長(法相)に会い、「行政に対する司法によるチェック機能強化への提言」を申し入れた。これには、漆原良夫衆院議員(衆院選予定候補=比例北陸信越ブロック)、山口那津男参院議員、池坊保子衆院議員(同=比例近畿ブロック)が同席した。

 

行政に対する司法によるチェック機能を担うのは行政訴訟制度。だが現行制度では、行政を相手に裁判を起こそうとしても、訴えるための条件(原告適格)が厳しく、“門前払い”されるケースが多い。また、国民の側が勝訴する割合は、最高裁の資料によると15%前後(1996年~00年)と低く、「行政優位」との批判も強い。このため、司法制度改革審議会意見書(01年6月)に行政訴訟制度見直しの必要性が明記され、政府は来年の通常国会での法案提出を目指して準備を進めている。

 

席上、魚住座長らは森山法相に対し「国民の『裁判を受ける権利』を保障し、利用しやすい行政訴訟制度に」と、提言の内容を政府案に反映させるよう要請。また、司法制度改革推進本部の設置期限である来年11月以降も、さらなるチェック機能強化に向けて政府部内に新たな審議会を設置し、「行政不服審査法」や「行政手続法」の充実など、必要な法整備を2年以内にすべきだと要望した。

 

提言では原告適格の要件を緩和し、一定期間、公益活動をする団体にも訴える権利(団体訴権)を認めるよう提案。さらに(1)管轄裁判所の被告行政側の所在地から原告側への変更(2)訴訟の対象を従来の「行政上の処分」から「行政上の決定」に拡大(3)訴えを提起できる(出訴)期間の延長(4)仮の救済制度の整備――などを訴えている。

 

公明党の提言に対し、森山法相は「重要な課題が盛り込まれている。今後の検討の参考にしたい」と述べた。

 

公明の主な提言

 

○訴訟を提起する裁判所を原告の所在地を管轄する地方裁判所とする(現行法では役所の所在地を管轄する地方裁判所)。

 

○訴訟の対象を行政立法、行政計画、行政指導、通達にも広げる(現行法では許認可などの行政処分に限定)。

 

○裁判を提起できる期間を、行政が許認可や行政指導を決定してから1年とする(現行法では行政処分のあったことを知った日から3カ月以内)。

 

○環境保全や消費者保護などの訴訟では、その分野で公益的活動をしている団体にも訴訟を提起できる資格を新たに与える。

 

○行政側が敗訴した場合、原告の弁護士報酬を行政側に負担させる新たな制度をつくる。

 

○裁判の間、仮に行政の執行を停止させる「仮の救済」の要件を緩和する(現行法では執行不停止が原則)。

 

(2005/08/22付公明新聞掲載記事)

関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加
LINEで送る

ページトップへ